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秘密の風水が、秘密ではなくなる日。

風水は、もともと中国の皇帝や、貴族階級の人たちが使用していた

とてもとても機密性の高い情報でした。


そのため、国家事業に関わった風水師たちは、

後に殺されてしまった・・・という話も残っているくらいです。


また、風水術を他に漏らさないようにするために、自分たちの流派の本に、

わざと少しだけ間違ったことを書いて残しているという話もあります。


つまり、大事なことは、全て弟子たちの「口伝」で後世に伝えられている、

ということなんです。


だからこそ、風水を「誰から学ぶか」ということが重要なんですね。


そして、今この時代は・・・


インターネットが当たり前の世界になり、一瞬で世界中の人たちと

繋がることが出来る世の中になりました。


風水に関する情報も、以前このブログでもご紹介したように、

英語や中国語を使えば、かなりの情報が無料で見られる世の中になったのです。


もちろん、無料の情報には、多くの「間違い」も含まれています。

しかし、それを含めたとしても、本当に情報が一瞬で手に入る世の中に

なりました。


私はこれからの時代は、一部の人たちが「情報を握りしめる行為」って

無くなると思っているんですね。


というか、出来る限り無くなっていけばいいなと思っています。


もちろん、教える方もビジネスともなれば、何でも無料でヒョイヒョイと

教えてしまってはビジネスでは無くなってしまいますが、それでも、

もうある程度のことって秘密にしても、答えは世界中で手に入ります。

やはり社会で大成功をされている人って、与え上手です。


さてさて。


少し前にOAされたTV番組で印象的だったのが、ハンガリーから来日した、

天ぷらが大好きな若い男性のお話。


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天ぷらの老舗店に体験入門し、大好きな天ぷらを学ぶという内容でした。


彼は天ぷらを教わる中で、天ぷらに対する熱い気持ちがだんだんと

確信的なものになり、「いつか本気で教えて欲しい!」とお店の大将に

伝えるのですが、その時に返した大将のお言葉が、とても愛に溢れていて

大変感動しました。


僕の知っていることはみんな教えてあげる。


そこには、日本の伝統食への握りしめも、秘伝の握りしめもない。

僕が知っていることで良ければ、何でも盗みなさい。


という、まさに「本物」だからこそ言える、とても温かいお言葉でした。


きっと彼がハンガリーに帰って天ぷら屋さんを開店したとしても。

大将のやり方を真似たり、味を盗んだとしても、きっとこの大将は泣いて喜んで、

温かく見守ってくれるのだと思いました。


大将が持っている技術や情報、レシピが誰の手に渡ろうとも、

大将が揚げる天ぷらは、大将にしか揚げられないオンリーワンの天ぷらです。


誰に真似されてもまーったく困らない。

なぜなら、大将が本当に天ぷらを愛しているから。


天ぷらは誰のものでもない。

天ぷらの本当の良さを、みんなに知ってほしいと思っているから。

むしろ、広めてくれてありがとうと思っているから。


ありがとうは、必ず巡り巡って、ありがとうで返ってくる。

自分に自信があるからこそ、惜しみなく人に与えることが出来る。


一緒に頑張ろうよ。

天ぷらやろうよ、って言える。


格好良過ぎますね。


これを他の職業に置き換えると、色々なことが見えてきます。


秘伝や技術、知識を教える代わりに、生徒さんを縛り付けるのは、

私自身、ものすごく違和感を感じる。


例えば大将が、

『ハンガリーに戻ったら、私が教えた天ぷらを真似するんじゃないぞ。』と

言ったら、もうそれは愛じゃないわけで。


私が『教えた風水は真似しないでね。秘密だからね。誰かに喋ったら訴えるよ。』

って言ったら、皆さんどう感じます?(笑)


だからといって「何でもアリ」ということではないんですけどね。

最低限の、ルールやモラルは大事なわけで。


人に与えるって、本当はこういうことなんだと感じさせてくれた番組でした。

多分きっとこれは、どの業界でも同じなんだと思う。


愛が循環しないビジネスに繁栄はない。

握りしめる世界を捨てること。


私ももっと自由な発想で、皆さんに伝統風水の素晴らしさを

伝えられたらいいなって思っています。110.png


Rie


by hibikore-fengshui | 2017-09-14 07:30 | Feng Shui | Comments(0)

風水コンサルタント 内海莉絵


by Rie Utsumi