巒頭による形殺~路冲殺と蔦殺~
2015年 06月 16日
巒頭とは、土地の形状、周囲の環境、室内の形状など
幅広く、風水において絶対に無視できない鑑定要素となります。
室内のみの風水鑑定は、まず無意味と言って良いでしょう。
さて、普段街中を歩いていると、職業病のようなものなのか、
色々な物件や土地が気になってしまいます。
今回は、代表的な巒頭による形殺をピックアップしました。
皆さまの街にも存在し得る、ごく普通の事例です。
以下は私が実際に歩いて撮影した事例ですのでご覧ください。
1つ目は、「路冲殺」(ろちゅうさつ)の事例です。
路冲殺とは、丁字路の突き当たりに建物がある場合を指します。
上のお写真のように、道のどん詰まりに建物があると、道路からの
エネルギーが全て建物にぶつかり殺が生じます。
建物に向かって槍が突き刺しているような姿をしていることから、
別名「槍殺」とも言います。
一般の住宅がこういった丁字路の突き当たりにあると、
その家の住人に対し、突発的な事故、病気、盗難、破財、
精神不和などの症状が出る場合があります。
一方、こちらの1階は住居ではなく、薬局になっています。
薬局、すなわち=商業店舗です。
一見すると路冲殺になっているので悪い物件に見えますが、
これが商用の場合、実は繁盛店になるケースがあります。
この薬局は全国に展開している中規模の薬局グループですが、
昨年度(平成26年度)のグループ年商は100億円以上。
しかも、こちらのグループはブログには書けないのですが
普通の薬局には置かれていないものが一部店舗で取扱いがあり、
薬商売に関してはプロ集団が集まる筋金入りの薬局グループです。
店舗も赤いカラーで陽の気を放出しており、店の内外ともに
きちんと整理整頓されているところが良いです。
このように、路冲殺の例外を探すのはなかなか面白いです。
次の事例は、蔦殺(つたさつ)です。
蔦殺とは読んで字のごとく、建物に蔦がへばりついて生えて
建物のエネルギーを吸い取ってしまう殺のことです。
蔦は陰のエネルギーを持った代表的な植物です。
こちらのビルは主にテナントとして賃貸されているようです。
蔦殺の判断は難しいところもありますが、商業店舗の場合は
上手く利用すれば吉になることもあります。
一方、一般家庭において蔦を這わすことは大半でNGとなりますが、
ガーデニングやインテリアとして蔦を育てたい場合は、
徹底的な手入れ、管理をすれば上手く共存することが可能です。
管理を怠ると精神的な病気、訴訟などが生まれやすい相ですので、
ご自宅の外壁をぜひチェックされてみてください。
蔦を寝室で育てるのもNGインテリアです。
以上、2つのケースのように、一般家庭の場合と商用の場合は
巒頭から受ける影響が大きく違うことがあります。
また面白い物件を見かけたらご紹介しますね。
【番外編】
こちらは1階にラーメン屋さんが入っていたのですが潰れてしまい、
現在は居抜きの空き物件となっています。
ご覧のように写真右側に駐車場があり、車の車体が
ラーメン屋さんの物件の方に向かって位置しています。
実はこれも立派な「殺」となります。
車が常に建物に向かって発進する形となりますので、
気の動きから見ても、また、物質的に見ても危険を伴います。
また、一軒家にありがちなのですが、玄関の目の前に駐車場を
設置している場合も、色々と配慮が必要となります。
駐車場の位置、車体の向き、その対象が何に向かっているかに
よっても象意が異なるので、細かい観察が必要となります。
風水鑑定において、実地鑑定がいかに大切か。
図面上のことだけでは判断できない、様々な情報が現場にはあります。
私の個人鑑定では、巒頭も重視してチェックしております。
今まで気付けなかったことなどが見つかる場合もありますので、
気になる方は個人鑑定の時にご相談くださいませ。